「クックパッドダイエット」は、レシピサイトで有名な「クックパッド」が2014年春に開始したダイエットサポートサービス。
専門家による、栄養学に基づいた面談と毎日のアドバイスを通じて、「正しく食べてやせる」ダイエットがウリである。
※糖質制限は奨励されていない
いくつかコースがあるなかで、私が9月から受けているのは「スタンダードコース」。
面談でダイエット計画を立ててくれたり、ダイエットの全体的な相談に乗ってくれたりと、俯瞰的な視点でアドバイスをくれるカウンセラーさん(トータルカウンセラーと呼ぶことにします)と、食事管理アプリを通じて、毎食の栄養チェックや栄養素のアドバイスをしてくれるカウンセラーさん(食事カウンセラーと呼ぶことにします)の2名体制で日々の食生活をサポートしてくれるプランだ。
最低2か月からで、1ヶ月約3万円。なかなかお高い授業料である。
9月、初回カウンセリング
「クックパッドダイエット」の門を叩いたのは9月半ばのこと。
ダイエットビフォーアフターの「ビフォー」を記録する場でもあり、ダイエットの目的、目標、達成するための方法を確認する場でもあった。
※詳しくはこちらをどうぞ。
※1ヶ月3万円のプランを申し込まないまでも、「初回カウンセリングだけ受ける」というのもアリ。ただし有料(通常3,600円)。
私は「痩身」というよりも、「底なしの暴飲暴食と、焦りからくる不食を繰り返す食生活の改善」を目的に申し込んだので、カウンセラーさんと相談しながら立てた目標は下記の3つだった。
- 朝食を抜かない。せめて牛乳や豆乳を加える
- 昼食を抜かない。せめて野菜ジュースを飲む
- 食べすぎを防ぐためによく噛む
10月、2回目のカウンセリング
1ヶ月を経て、食習慣と身体がどのように変化したかを確かめに2度目の面談に行ってきた。
クックパッドダイエットに申し込んでからの1か月間、私は彼らの教えに従い、今年5月から続けていた糖質制限生活を一旦卒業し、朝と昼は炭水化物を取るようにしていた。その分、できるときは腹八分目を心がけた。
「もっと食べられるのに!」と思いながらぐっとこらえる30日間は、実に辛かった・・・。
到着するなり、さっそく計測タイム。
スポーツジムでも計測には別途お金がかかるというスーパー体組成計「InBody」と、カウンセラーさんのメジャーによって、体のいたるところのサイズが計測されていった。
結果、「変化なし」。
むしろ、49.9kg⇒50.1kgで200g増。
私の3万円はなんだったんだろう。
測定直前に松屋銀座の地下イートインで、レバーの甘辛煮と豆腐コロッケを食べたからかな・・・。
※270円になっていたのがうれしくて!
※甘辛レバー煮汁を豆腐コロッケにつけたらおいしくて!
炭水化物解禁をいいことに、2週連続で「喫茶アメリカン」に通ったのがよくなかったかなー。
※久々のサンドイッチは超うまかった
カウンセリングで目標を軌道修正
計測が終わると、面談が待っている。
カウンセラーさんとマンツーマンで、1か月間の食生活のフィードバックと目標の軌道修正を行っていくのだ。
1か月前からアプリを通じて送り続けている、毎日の食事の画像。
見てみると、9月下旬から10月上旬にかけての2週間弱で、朝食の傾向が「チーズ+卵」から「炭水化物+副菜」に変化したことがわかった。
カウンセラーさんはとにかく褒めてくれた。
ちゃんと朝昼食べていてえらい!炭水化物をとっていてえらい!
今回の目的は食生活の改善なんですから、体重は二の次です!と。
とはいえ、せっかく申し込んでいるわけだし、さすがにスリム化フェーズに入らなければまずい・・・。
となると、申込み当初に立てた3つの約束を見直さなければなるまい。
初回目標を再掲すると
- 朝食を抜かない。せめて牛乳や豆乳を加える
- 昼食を抜かない。せめて野菜ジュースを飲む
- 食べすぎを防ぐためによく噛む
うおおおおおお低レベル!!
見直すと改めて低レベルぶりがわかる!
カウンセラーさんとのフィードバックのなかで見えた私の課題は
- 夜食べ過ぎ
- 宴席多すぎ(1人飲みも多いので・・)
に尽きた。
でも自炊は嫌いだし、混んでいるお店でお昼ご飯を慌ただしく食べるのも嫌だし、結局は夜の外食が人生の楽しみだからなあ・・・。
目標、どうしようかなあ・・・。
どんなに悩んで無言になっても、カウンセラーさんは決して新目標を提案してくれなかった。
「居酒屋のおつまみほどおいしいものはないんですよ」
「お昼なんて、最長でも1時間ですからねえ。外に行くだけでも勿体ないですからねえ」
「別にね、朝食べられないわけじゃないんです。でも、夜、いっぱい食べたいから、がまんしちゃうんですよ」
そんな独り言に「そうですね」「わかります」と相槌を打ってくれるのみ。
私が自発的に目標を立てることを、じっと待っている。
こちらはこちらで、愚痴ることで音として自分の気持ちが聞こえてくると、頭の中だけでワーッと考えているときよりも、気持ちが整理されてくる感覚があった。
やらなきゃいけないことは見えている。でも、宣言できない・・・。
新目標決定!
「失敗できるのは、私たちがいる間だけです。失敗しましょう!」
散々愚痴ったのちに黙り込んだ私を見かねて、カウンセラーさんがかけてくれたこの言葉。 目からボロリと、鱗が落ちる音が聞こえるかのようだった。
そう・・・そうだよ!今なら失敗しても、挽回方法を教えてもらえる!
1ヶ月3万円という高い費用は「食生活の見張り代」ではない!「正しい食生活の指南代」なのだ!
一気に心が固まり、次の瞬間には「夕食を減らしてみます」と口に出して言っていた。ただしその分、「朝か昼をしっかり食べます」。
そして食欲増進に繋がってしまうお酒も控えたいところ。
1日の飲酒量の目安はグラス2杯(ハイボールの場合)とのことなので、「平日5日間の飲酒はグラス10杯まで」にしてみることとした。
「いつでも相談できる」をフル活用しないと、ひたすら損
毎回の食卓の写真を撮ってカウンセラーさんに送る。
そのことで自制心が働くのはよいことなのだが、私は心のどこかに「注意されたくない」「きちんとした食事の画像も送らないといけない」という気持ちが湧いていたようで、食後に湧いてくるのは「ああ、食べちゃった」という後悔ばかりだった。
おにぎり1個と野菜でがんばってしのいでも、しばらくすると食欲爆発。痩せるはずがない。
本当のダイエットライフは、このプログラムを卒業したあとに待っている。
卒業後、誰の監視の目もないからと暴飲暴食して太ったら、申し込んだ意味がない!
わざわざこうしたプログラムに申し込まずとも、「正しい食事」はTVでも新聞でも本からでも学べるのだ。
しかし、「わかっているけどお菓子がやめられない」「わかっているけどラーメンがやめられない」となるから続かない。
お菓子やラーメンが自分の生活の大事なものならば、それを含めたうえでの健康的な食習慣を構築することが理想的なのだが、さすがにそれを知るのは難儀である。
そこで大活躍するのが「クックパッド ダイエット」。
冒頭で「カウンセラーさんが2人いる」ことを特長としてご紹介したのだが、2人の立場の違いを活用した上手な付き合い方ができなかった。
とにかく「日々の食事の報告」に重きを置いてしまっていたせいで、2人いるカウンセラーさんのうち、俯瞰的な視点でアドバイスをくれる方のカウンセラーさんをほとんど頼っていなかったのだ。
次の1か月間は、2名のカウンセラーさんを使い分け、めいっぱい相談してみよう。
トータルカウンセラーさんには、
「今週は連日飲み会ばかり。こういうときはどう対策していったらいい?」
「口さみしくなったらガムがいいと言うけれど、私には合わないみたい。ほかにどんな方法がある?」
など。
食事カウンセラーさんには、
「昨日食べ過ぎちゃったけど、今日の食事はこれでまちがっていなかった?」
「副菜が足りていないと思ったので、この野菜ジュースを飲んでみた。正直なところ、これって意味なし?」
など。
相談して、自分仕様のメソッドを確立するぞ!
不満もある
活用するにあたって、使いづらさを感じる部分もちらほら。
最大の痛手は「トータルカウンセラー」「食事カウンセラー」の窓口が異なること!
前者に相談するためには、クックパッドダイエットのWEBサイトにアクセスしてログインしなければならない一方で、後者は「とるだけ」というスマホアプリを通じて、LINE感覚で簡単に連絡ができてしまう(日々の食事報告もこのアプリを使う)。
この使い分けが本当に本当に本当に面倒くさい。どうにかしてほしい。
そして注意点としては、食事カウンセラーさんには「お休みの日」があり、その日は食事報告の写真を送ってもお返事がこないという点が挙げられる。
昼食べすぎちゃった、夜どうしようかな・・・というときに困る、という方もいるだろう。
俺の屍をこえていけ
1か月もかけて、やっとクックパッドダイエットとの付き合い方がわかった次第。
この1ヶ月にも3万円がかかっていると思うと、実にもったいない・・・2ヶ月目で挽回しないと。
新たにご入会される方はぜひ、1ヶ月目を「思い切り失敗する期間」にしていただければと存じます。幸あれ!