言いたいことやまやまです

2022年2月に出産した1985年生まれの主婦です。資料作成が好き。

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風船談義

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こんばんは、風船の時間です。

先日、会社で文化祭の準備のようなことをせねばならなくなり、「風船をたくさん作ってください」との命を授かりました。刹那、背中に冷や汗が滲みます。白状しますが私は生まれてこの方、風船を作ったことがありません。

肺活量云々ではなく、割れるのが怖いからです。膨らますことはできても、口を縛ることができません。

とはいえ私の任務でありますから、オレンジ色の風船をひとつ手に取り、空気入れの口に装着してシュッポシュッポとレバーを上下させてみました。膨らんでいくオレンジ色、これはどこまでシュッポできるんだろうか……。

よく見る風船の大きさに辿り着いたので、そろりと空気入れから風船を外します。外しました。……はて、どうしようか。

左手の親指と人差し指でキュッとオレンジ風船の口を閉じている私の手は、在りし日のローラのようでした。ポーズに反して、状況は全然「OK」ではありません。どうやって結べばよいのでしょうか。

時間にして1分ほどローラポーズで静止したのち、私は諦めました。指を離したのです。弱々しく墜落し、しぼんでいくオレンジ風船。野球事情が全然わからない私に、最近の読売ジャイアンツのことを伝えてくれたのでしょうか。

まずは年長者の特権ということで、後輩を呼びつけました。女性でしたが、いとも簡単に風船を作っていくではありませんか。しかし、長めのジェルネイルのせいで口を縛る作業がやりづらそうに見えました。 

彼女にこのまま任せてしまうというのは、真面目な私の心が傷みます。かといって、戦力になれる自信など何1つありません。そして辿り着いた答えは「戦力増強」。

「このようなことをお願いするのは、大変心苦しいのですが……」

恥をしのんで、こうした細かい作業が得意な「偉い上司」をスカウト。結果、これは名采配でありました。すさまじい速さで風船が次々に出来上がっていったのです。

そんな2人のそばで、私は人生初の風船をひとつ作りました。割れるんじゃないかという恐怖感と隣合わせでしたから、ひとつ作っただけで汗だく。いや、更年期なだけかもしれません。

しかしめげずにその後も必死の思いでシュッポシュッポして、なんと、合計、3つもの風船を作りました!!!

 

 こんなにも役立たずだったわけですが、これは予想外の展開をもたらしました。「かわいい」「乙女だ」という評価を得たのです。「意外な一面で笑える」「風船が割れても全然動じなそうなのに」とのこと。役立たずをこうしていじってくれるだなんて、思いもしないことでした。

いや、苛立ちを隠すための表現だったかもしれません。なにせ私はそういうひどいことをします。天然系の方は少々苦手なものですから、「そっかー、●●ちゃん天然だもんねー、やっぱおもしろいねー」と目を合わさずに言った経験があります。おもしろいなどとは欠片も思っておらず、イライラしていましたが大人を装うためにそう述べたのでした。したがって、この「かわいい」発言を鵜呑みにしてはなりません。

「かわいい」の4文字からは縁遠い人生を送ってきました。縄文顔でがっちり肩幅、健啖家ときたら、ゴリラみたいなもんです。だからつい、嬉しくなってしまったのです。

もしもこの評価を信じて良いならば、心の師匠・心屋仁之助氏が日頃から提唱している「弱さは隠すな」「欠点は魅力」の意味が腑に落ちます。

欠点が魅力になり得るということは、よくわかります。異国料理店の誤字だらけのメニューなんて、私の大好物です。あんなにかわいいものはない。

しかしサラリーマンとして欠点を見せてはならないシーンというのもたっぷり有るわけで、弱さを隠すなとの提言に対し、どこかで「そんなの理想論だよ」と拗ねていた節がありました。