言いたいことやまやまです

仕事をやめ、誇りを持って主婦として生きることにした1985年生まれ。金儲け臭ゼロのブログで生きざまを書き綴っています。お金はいつでもほしい。

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CHANGEいろいろ、アメリカン ― 東銀座の食パン1斤サンドイッチ

 

クリスマス。

チキンやケーキなど、高カロリーなものをいただく大義名分が誰もに等しく与えられる日。

 

そうだ、アメリカン、行こう。

 

そう思い立ち、爆裂サンドイッチで有名な、東銀座は歌舞伎座裏にある喫茶店「アメリカン」を訪れた。

 

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※これがアメリカンのサンドイッチ

 

 

■アメリカンチェック

 

さて、喫茶アメリカンの個性については過去記事をご覧いただけると幸いである。

 

 

 

個性のかたまりと言っても過言ではない喫茶店、アメリカン。

訪問時に欠かせないチェックポイントは下記の通りである。

 

 

【1】ビーフシチューセットのキャンペーン名称

 

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お店の定番セットメニューは「サンドイッチセット(1100円)」と「ビーフシチューセット(1300円)」。

しかし上記写真のとおり、ビーフシチューに関しては(察するに)常にキャンペーンが展開されている影響で、正規価格で販売されているのを見たことがない。

 

「真央とじぃじの誕生日記念」が終了済のいま、どんなキャンペーンが待っているのか。

 

 

【2】店主さんのお手紙

 

「気が利きすぎる店主」と心の中でお呼びしているのだが、学校の先生が「先生はね、うしろにも目がついているんですよ」と言うが如く、それはもう四方八方への目が行き届きすぎてしまう店主さんなのである。

 

それゆえだろうか、基本的には奥のキッチンで調理に徹されている。

店主さんとお目にかかり、会話をするチャンスはないも同然なのだが、そんな距離感を埋めてくれるのが、手書きポスターシリーズ「店主さんのお手紙(勝手に命名)」。

 

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※過去のお手紙より

 

 

これまで幾度となく味わい深いメッセージを残してくださった店主さん。

さて、クリスマスに贈ってくださる言葉はどんなものだろうか。

 

 

【3】店内を堪能する

 

店主さんの出身地である佐賀のポスターや、芸能人・歌舞伎役者さんのサイン、田舎のおばあちゃんの家に来たような気分になる「おもてなし座布団」など、独特の雰囲気を醸す店内もまた魅力のひとつ。

 

その日はどんなお客さんがいらしていて、何を召し上がっているのか、何を話しているのか。キッチンから漏れ聞こえてくるスタッフさんたちのやりとりはどうだろうか。

 

そんなことを考えながら、全身全霊でいただくサンドイッチ(ないしビーフシチュー)は格別のおいしさなのだ。

 

 

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※おもてなし座布団

 

 

■クリスマスのアメリカン

 

ランチタイムに小走りでアメリカンに向かうと、店頭はどことなく寂しい雰囲気が漂っていた。

お店の中は満員のようだが、なぜだろう、この寂しさ・・・と思って考えてみれば、いつも店頭にあったはずのビーフシチューキャンペーンの告知がない

 

まさか・・・クリスマスだから!?

 

何を隠そう、私はビーフシチューセットを狙っていたのだ。

ちょっとクリスマスメシっぽいかな、なんて思って・・・。

 

 

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※ほとばしるクリスマス感(画像は過去記事より)

 

 

同じことを考えるお客さんが多数いらっしゃり、そのため正規価格の1300円で販売しているのではないか?

だとすれば大変なニュースである。

まさか1300円になる日に訪問できるとは!

 

そして、店外に掲出されることの多い「店主さんのお手紙」もこの日は貼りだされていなかった。

たぶん、寂しさの原因はこれら2点である。

 

なるほど納得、とお店の扉を開けば、わかってはいたが満員だった。

前に並ぶお客さんもいなかったので、店内の丸椅子で待たせていただくことにした。

相変わらず女性率の高いお店だ。

おひとりさま、先輩後輩OLの2人組、マダムたち、新しいところでは10人近い人数の団体さんが入っていた。

こじんまりとしたお店なので、大所帯の来店はめずらしい。

 

みなさんめいめいに憩いの時間を楽しまれており、10分近く待つこととなった。

急いで食べないとな、と一抹の不安を覚えるOLここに在り。

 

 

■いざ注文・・・って、エッ!?

 

いよいよ席に案内され、メニューとおしぼり、お冷がテーブルに並べられる。

メニューなどもはや不要、私は今日、ある条件さえ整えばビーフシチューセットで決まりである。

 

「ビーフシチューのパンは食パンに替えられますか」

 

これが条件である。

本来であればビーフシチューセットにはフランスパンがつくのだが、品切れになると食パンにスイッチする。

 

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過去記事より

 

ただし、まだパンが品切れていない場合は替えることができない。

「フランスパンがない」という事態に陥らなければ、この組み合わせでいただくことはできないのだ。

 

女性店員さんは律儀に店主さんに確認してくれたのだが「駄目」という返答であった。

 

そうか、フランスパン、まだ残ってたか。

それならばサンドイッチにしよう。

クリスマスっぽいものといえばローストチキンか。

いや、でも、いちばん好きなスモークサーモンサンドも捨てがたい。

 

うーん・・・

 

悩みに悩んでメニューに視線を落とすと

 

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!!!

 

 

テン・テン・テーン!テン・テン・テーン!(火曜サスペンス劇場)

 


火曜サスペンス劇場 -オープニングテーマ- - YouTube

 

※聴きながらスクロールお願いします

 

 

100円値上がりしている・・・!

 

 

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※11月末訪問時点ではこの内容

 

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※この内容(ズームアップ)

 

 

写真のとおり、かつてのビーフシチューの正規価格はあくまでも1300円だったわけで・・・となると、シチューは100円値下げだ!

増税の魔の手なのか、救いの手なのかよくわからない!

 

さらに放っておけないのが・・・

 

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「焼かないトースト」!

 

新橋ベーカリーさんからアツアツできたての食パンが届くため、あえて焼かずに提供することがあるのは知っていたが(それがまたうまい)、もうこれは、完全なる「焼かない宣言」

いや、そもそもtoastというのは「きつね色に焼く」という意味であって、だからこそトースト娘もできあがるわけで・・・というツッコミは無粋か。

 

そして気づいてしまった・・・大好きな「スモークサーモン」がメニューから姿を消していることに・・・。

こんなアハ体験、したくなかった・・・。

 

以前訪れた際、店主さんはあまりサーモンをお勧めしていないことを聞いたのだが、まさかこのようなことになってしまうとは。

 

悩みに悩んだ結果、パストラミビーフサンドのセットをいただくことにした。

いつも売切れていて、なかなかいただくことができなかったのだ。

この日はまだ残っているとのことで、多少はクリスマス感(ローストビーフからの連想)もあるかなと思い、選択した。

トマトジュースをつけてほしかったのだが、セットドリンク一覧からその名もなくなっていた。仕方がないのでホットティーをいただくことにする。

 

そして、わがままで恐縮ではあるが、

「サラダのドレッシングは抜いてください」

とお願いするのが常である。

 

なにせ

 

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こんなサラダが届くのだ。

マカロニサラダやタマゴサラダの味だけで、十二分にレタスは堪能できる。

 

そんな注文しながらメニューを裏返してみれば

 

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「焼かないトースト」は単品注文可能なようだ。

そういえば、かつてのメニューにデカデカと書かれていた「ケーキセット」も姿を消している。

 

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※これが、かつてのメニュー

※このメニューが使用されていたときも、実際にはケーキセットというものは扱われていなかった。メニューと事実がようやく一致したことになる。祝。

 

 

 ■肉、襲来

 

オーダー後、待つこと5分程度だろうか。

相変わらずのスピーディーさで、サンドイッチセットが届けられた。

 

そこでまた、1曲お聴きいただきたい。

 

 

 


火曜サスペンス劇場 -オープニングテーマ- - YouTube

 

 

 

括目せよ!

 

 

 

 

 

 

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N I K U!

 

 

この1枚の写真には、事件がめいっぱい詰まっている。

 

そりゃもう、第1事件は肉の量である。

レディー・ガガさんもびっくりであろう。

「オー!リトルモンスター!」とか言いながらその身にパストラミを貼りつけて下さるかもしれない。

 

まさにパストラ身だ。

 

 

■さら地になったサラダ

 

第2事件はサラダである。

 

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あの「こんもり」感がボリュームダウンしたように思う。

 

しかも、パストラミサンドを頼んだのにパストラミが盛られている。

結構乗せてくださったのでサービスであると前向きに捉えたいが、以前は、サンドイッチとサラダの具がかぶっていなかったように思うのだ・・・(たまたま運がよかっただけ?)

 

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しかも、ドレッシング!!!

 

 

 

 

 

・・・悲しかった。

 

私は、ビーフシチューセットのフランスパンを食パンにしたいだなんて面倒なことを言い、さらにはドレッシング抜きでなんて、ロハスを気取りやがる厄介な客だ。

 

店主さんはこだわりの強い方だ。

だからきっと、その意向に沿えなかった面倒な客として煙たがられ、嫌われてしまったんだろう。

 

そんなに肉が好きなら、くれてやる!ドーン!

みたいな感じでこの盛りになったんだ、きっと。

 

ちょっと、涙が出そうであった。

 

でもきっと、おいしさは裏切らない。

今日を糧にして、反省しよう。

次回は面倒くさいことを言わずに、「アメリカニズム」をぐっと受け入れたオーダーを出そう。

郷に入っては郷に従おう。よろしく、哀愁。

 

 

というわけでまずはサラダを、いただきます。

パストラミの塩分とレタスがちょうどよく、おいしかった。

 

 

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※のちに店員さんから「ドレッシング、間違えてごめん!」とのお詫びの声をかけていただきました、恐縮です。大丈夫、おいしかったですよ。

 

 

次に、目を開いている限りどうしても視界に飛び込んできてしまう肉を食さなければ。

もはや、サンドイッチとしていただくことは不可能。

パンからはみ出ている、というかパンの上に乗っかっている部分だけ、先にいただくことにする。

 

 

 

・・・おいしい。

 

こんなにお肉をいただけるなんて、やっぱりこれは「サービス」だったのか・・・?

私がネガティブシンキングしただけか・・・?

 

 

■涙に濡れたパン

 

パンの上に乗ったパストラミを、完食。

残るはサンドイッチ部分なのだが

 

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パストラミの水分がすごかったため、ふわふわもちもちで最高においしいはずのパンが、ベッチャベチャ。

こうやって見てみると、パン自体も心なしか以前より小さくなった気がする。

気のせいであることを祈る。

 

それにしても・・・1番の目当てだったパンが、パストラミ汁によってほんのり赤みを帯びてしまった。

 

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おそるおそるパンをつかんでみれば、パストラミと接していた部分が水分でグズグズになっており、爪の裏側に入り込んでしまうのだった。

 

 

どんどん悲しい気持ちになった。

BGMはクリスマス一色だったけれど、なにも聴こえてこなかった。 

かじりついたパンからはジワリとパストラミ汁の味がする。

その味をはねのけるように、コーンスープに浸して食べた。

 

なんとなく完食できない気分になってしまい、サンドイッチの半分を持ち帰らせてもらうことにした。

 

 

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 ※パストラミ汁・・・

 

 

■サラダの真実

 

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大きなカップに注いでくれた紅茶はあたたかく、おいしかった。

紅茶をすすりながら、やっと店内を見回す余裕ができた。

 

店主さんのお手紙はなく、代わりにクリスマスの装飾がいたるところに飾られている。

ふと、先ほどオーダーを終えたばかりのおひとりさまのOLさんの姿が目についた。

店員さんが彼女のもとに持ってきたのは、ビーフシチューセットの模様。

大きな大きなフランスパンの姿でわかった。

 

 

そして、目を疑った。

 

彼女のトレーに乗せられているのは、こんもりとした「盛り盛りサラダ」・・・!

 

なんという仕打ち。

私はそんなにも、いけない子だったのでしょうか、神様。

クリスマスですもの、懺悔です。

 

フランスパンも食パンも、大事な食糧です・・・フランスパンを避けてはいけませんでした・・・

私はロハスを気取りました、すみませんでした、ドレッシング大好きです・・・

というかそもそもロハスって何・・・?

知ったような口をきいてすみませんでした・・悔い改めます・・・

 

 

ひどくしょげた気持ちで、お会計をしてもらうことに。

対応してくださった女性店員さんに

 

「サラダ、少なくなっちゃたんですね・・・」

 

と声をかけてみると、サンドイッチセットは皆、サラダを少なくすることになってしまったとのこと。

 

「ビーフシチューセットのサラダは、大きいままですよ!」

 

 

 

・・・え、そうなの!?

 

同じ1200円にも関わらず、ビーフシチューの優遇ぶり、凄まじくないか。

いや、むしろビーフシチューは正規価格から100円も値下がったくらいなのに・・・。

 

えも言われぬ気持ちになりながら、店を出た。

 

 

■見つけた!「お手紙」

 

テイクアウトコーナーに視線を送ると、450円だったサンドイッチが50円値上がりして、500円になっていた。

 

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やっぱり、いろんな価格高騰が影響しているんだろうな。

よろしく頼むよ、アベノミクス。

 

テイクアウトコーナーの上部には、店主さんからのお手紙が2通貼りだされていた。

 

 

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「りんごがおいしい季節」・・・。

それ、秋のお手紙で書いていたフレーズ・・・。

 

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過去記事より

 

店主さんにとってはオールシーズン、「リンゴ入りチキン」がおすすめ具材なのだということがよくわかった。

 

重要なのは右側のお手紙だが、うまく撮影することができなかった。

言い訳をすれば、店頭で立ち尽くしてじっくり読んだり、撮影したりしていると、キッチンの奥で(気が利きすぎる)店主さんが私の存在に気づき、「テイクアウトのお客さん」と認識して、ランチタイム対応で忙しい店員さんたちに私の対応を促してしまうかも、という恐れがあったのである。

ゆえに、遠くからのズーム撮影しかできなかった。

 

それでも読み解いてみると

 

お知らせ

消費税アップや原材料費のアップ等により 当店も忙しいけれどもつらい(苦しい?ここだけ読み取れず)状況が続いております。

店主の男気だけでは限界がありますので 少しだけ メニューの価格改訂をさせてください。

大変申し訳ありませんけれども皆様の御協力をよろしくお願い申し上げます。

今まで以上においしいサンドイッチを作りますので応援して下さい。

 

とのこと。

 

そうか・・・これまでのアメリカンは「男気営業」だったのか・・・。

 

このメッセージを読まずして各種の変異に遭遇してしまったために、値上げをはじめとする事実ひとつひとつに心が掻き乱されていたが、いやはや、世知辛い世の中である。

 

このメッセージを読んでからお店に入っていれば、様々な衝撃をエアウィーヴの如く受け止められていただろうに。

クリスマスも終了したことだし、店内の装飾が片付けられた暁には、このお手紙をぜひとも店内に掲出いただけたらうれしい。

きっとみんな、わかってくれる。

2015年からも応援してくれるに違いない。

だってサンドイッチもタマゴサラダも最高だもの。

(いまだかつて、アメリカンのタマゴサラダ以上のものに出会ったことがない)

 

そう、タマゴサラダがあまりにも絶品だからこそ、「サラダ減」という対応はさみしくてたまらなかった。

オプション価格システムを採用していただき、「+100円でサラダ大盛りにできます」なんていうのはどうだろう。

100円じゃだめなら、200円!

ええい、なんならセット価格1500円までは出せる!それほどにうまい!

ぜひご検討いただきたいものだ。

 

その一方で、やはり今回のパストラミ汁事件は悲しかった。

半分持ち帰ったパストラミサンドを夜ご飯としていただいたところ、やっぱりパストラミ汁がしっかりとパンに沁み込んでいて、1日中悲しい気持ちのままだった。

なんともいえない心の痛み。

これ、体験したことあるなあ、なんだっけなあ、と思い返してみれば「失恋の痛み」だった。

 

あまりの悲しさに、寝る間際に食べログを閲覧した。

過去のパストラミサンドとはどんなものだったのかと、興味を持ったのだ。

 

いざ、アクセス。

 

 

http://tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13051375/dtlrvwlst/7030480/

 

 

あっ・・・パストラミ、あの盛り方がデフォルトだったんだ・・・。

いや、むしろこのレポート写真のものよりもお肉たっぷりだった・・・!

お肉のサービスに感謝しつつも、やっぱり汁まみれサンドは苦手だなあと思った。

今後は別のサンドイッチを頼もう。

 

そしてやっぱり、盛り盛りサラダが食べたい。 

年明けは、ビーフシチューセットをいただきに行こう。

でももう、あのユニークなビーフシチューキャンペーンに会うことはできないのだな、と思うと、心に失恋の痛みがピリリと走るのであった。

 

そんな心境のまま目を閉じ、眠りにつき、私のクリスマスは終わった。

 

 

 

アメリカンさん、今年は大変お世話になりました。

2015年もおいしいサンドイッチを、よろしくお願いいたします。

 

 

今週のお題「2014年のお別れ」〈2014年をふりかえる 3〉