言いたいことやまやまです

自意識過剰なアラサーOLの言いたくても言えないこといろいろ(食ネタ多めで)。

よろこび上手になろう ~脱・スキのない非モテ女~

毎週日曜、朝10時~12時にTBSラジオで放送されている「安住紳一郎の日曜天国」が大好きです。オンタイムではなかなか聴けないので、TBSラジオクラウドを通じて愛聴しています。

今週は番組がお休みとのことで、最新エピソードは9月18日放送分のゲストコーナー。招かれていたのは、雑誌「Zipper」などでモデルとして活躍するベックさんという女性でした。

【音声あり】9月18日(日)安住紳一郎のTBSラジオクラウド~ゲストコーナー「ファッションモデル、タレントのベックさん」|TBSラジオAM954+FM90.5~聞けば、見えてくる~

局アナ 安住紳一郎

局アナ 安住紳一郎

 

声だけで愛おしくなる

ベックさんのことは全く存じ上げなかったのですが、音声だけで心をがっしり掴まれてしまいました。いやあ、かわいい。彼女は韓国人なのですが、日本文化への憧れから訪日し、武蔵野美術大学大学院生に。

日本語の勉強は難しいと言いながらも、驚くほど流暢です。四字熟語が好きなのだそうで、「危機一髪」などを会話の中でナチュラルに使えるようになりたいのだとか。移動中の電車内では、漢字で書かれた駅名を読むことに燃えています。長めの駅名が読めたときほど達成感が強いらしく、「国会議事堂前」が読めたときはたいそううれしかったそう。いろいろ教えたくなってしまいます。

和菓子も大好きだそうで、水ようかんに対する感動を興奮気味に話していました。どうしてあんなにおいしいのか、あのふしぎな食感はなんなのか、そして美しさがすばらしい!これにはMCの中澤有美子さんも「かわいいですねえ」と、いつも以上にやさしい声を出していらっしゃいました。

<よろこび上手>はチャーミング

ベックさんのトークを聴き終え、心ほっこりしたころに思い出したのが、五木寛之さんの『生きるヒント 1』でした。

全12章からなるうちの最初の章のテーマは「歓ぶ(よろこぶ)」。そのなかで五木さんは、インタビューで「最も苦手とする女性とは?」と尋ねられて困ったときのエピソードを記しています。

たとえ嘘つきでも、浪費癖のある女性でも、ひとりよがりの女性でも、やきもちやきの女性でも、ひとつ素晴らしくチャーミングな部分があれば、その輝きがすべてを消してしまうことがあるからです。(中略)逆にほとんど欠点のない女性を想像してみますと、これはあまり魅力を感じないような気がする。(中略)ふと思いついたことをしゃべりました。「ぼくは<よろこび下手>な女性が苦手です」と。

「すみません、ではなく、ありがとう、と口にしてみよう」だとか、「常に口角を上げていましょう」だとか、そうした「表現」についてのアドバイスはしばしば見かけることがあります。しかし五木さんは、内面についての提言をしている。

本当によろこんでいれば、それはおのずと外に表れるものです。(中略)<よろこび上手>とは、表現のテクニックではない。よろこぶ、という一点において上手か下手かということです。

美人がお決まりの笑顔とともに発する「ありがとう」の言葉と、ブサイクからの心底うれしそうで、音の端々に幸せがみなぎっているような「ありがとう」の言葉を比べてみます。そりゃ、俺はどうしたって見た目が大事なんだという方もおられましょうが、同性からしてみれば圧倒的に後者と仲良くしたい。彼女といたほうが絶対に楽しい。「交際」ならさておき、「結婚」となると、後者のほうがモテるんじゃないでしょうか。

よろこびのハードルを下げる

この<よろこび上手>は訓練できるようです。五木さんは更年期のころ、日々を豊かにするべく「一日一回、どんなことがあってもよろこぶ」と決め、手帖に書き留めていました。はじめのころは何を書けばいいか戸惑ったそうですが、繰り返すうちに、よろこびのハードルを下げるコツを習得しました。

「ボールペンの書きごこちがいい」「ネクタイが1回できれいに結べた。こんなことはなかなかない」…これがその日の「よろこび」として書き留められるようになっていったのです。

その気になってよろこぼうと身構えていますと、よろこびはおのずからやってくる感じがある。

という一文には、まさに五木さんの想いがこもっているように感じられ、蛍光マーカーでなぞらずにはいられませんでした。積極的によろこぼうとする姿勢が持てれば、よろこび上手に近づけるのです。

エゴまみれの、よろこび下手女

私は、五木さんが苦手とする<よろこび下手>な女であろうと思います。

小さなころからずっと、「しっかりしている」などと言われては悦に入っていました。でも、そう褒められても「イエイエ、私なんて…」というのが常套句。マナーとして謙遜す”べき”だと思い込んでいるからです。

会食のときは率先して飲み物の減りを気にする”べき”であり、会計はトイレに行くついでに済ませる”べき”であり、手土産を用意す”べき”。

これは一例ですが、会食というシーンでも、もてなしたいという気持ち以上に、「しっかりしていると思われたい、デキる女だと思われたい」というエゴで溢れてしまう。その気持ちって、絶対にみんなに伝わってしまっている、と思う。

よろこびテクニックを磨くことをサボってどんどん歳を重ね、典型的な「彼氏いそうなのに」と言われる独女になっていました。27歳~28歳ごろに毎週末通った様々な婚活。驚くほどモテませんでした。

母からは「あんたにはスキがないのよ」とよく言われたものです。はあ、確かに新宿渋谷六本木、さまざまな歓楽街をひとりで歩いても、声をかけてくるのは手相だけだった。キャバ嬢のスカウトは人生で一度も受けたことがないけれど、それはズボンを履いているからであって、ポテンシャルはあるのだ。スカートを履きさえすれば誘われるって!と思いながら、キャバ嬢の標準年齢層を超えてしまいました。

「スキ」って、何だよ!

 

”スキ”がないとは、”好き”がないということ

そこに現れたのが、東村アキコさんの「東京タラレバ娘」

30代の独身女性3人が、ああだこうだと日々居酒屋でくだを巻く姿は、共感の気持ちとは裏腹に、まったく魅力的に映らない。こ、こわい。私もそう思われているってことじゃないか。

どの巻だったか失念してしまいましたが、いずれかの巻末での、東村アキコさんによるお悩みコーナーで、まさに「スキ」問題に触れられているものがありました。そこでのアドバイスは、「スキがないという言葉をポジティブに受け止めるな!可愛げがないと言われているだけだぞ!」といった内容だった記憶があります。

グサリときました。わかっていたけど、そういうことだよな…。

でも、「可愛げ」というのも抽象的な言葉です。それは顔のこと?体型?服装?言葉づかい?性格は変えられないし…。

具体的な解を見つけられずにいたのですが、安住さんのラジオで、音声だけなのにヒシヒシと伝わってくるベックさんの「日本LOVE」の想いに心つかまれ、そこから五木さんの<よろこび上手>の話を思い出して、ピーンと1本つながった気がしました。「”スキ”がないとは、”好き”がないということ」だ。素直に、好き、うれしい、というよろこびの気持ちを示せる人は、魅力的です。

 

少しずつ、よろこびを増やせるように

「好き」と言うこと自体は簡単です。しかしそれが「表現」にすぎないのであれば、魅力的とは言えません。好き、うれしいという「気持ちが表に滲み出すさま」が、そのひとを輝かせるのです。

それができるようになるためには、よろこぶテクニックを磨いて、<よろこび上手>になればいい。

きっと世の「スキのない女性」とされている非モテ女たちは、歳を重ねるたびに、「こうであるべき」という思い込みが増えて、それに沿わないものは評価しない、という癖がついてしまっています。私がまさにそうです。

このハードルを下げていくのは、大変な矯正治療です。ハードルの留め具はきっと錆びきっているでしょうから、一朝一夕には下がりません。

それでも、一生懸命ちょっとずつ動かしていけば、絶対に下がります。五木さんの本を読んでいると、確信できます。力も湧いてくる。だから、がんばります。スキのない女性たち、一緒にがんばりませんか。

今日は五木さんの著書の一節で、記事を一旦締めさせていただきます。

よろこぶ、ということも一つの習慣なんじゃないでしょうか。それに習熟することが必要な気がするのです。努力してよろこんでいるうちに、やがてなんでもうれしい感じになってくる。アホとちがうか、と人に笑われてもいいのです。うれしがりの人生のほうが、周囲にとってもありがたいのですから。

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