食後の口直しのデザートは、誘惑のかたまりだ。
焼肉のあとにシャーベットとかゼリーとか、つい欲しくなっちゃうんだよなあ。でも甘いものでフィナーレを飾れなくて、アンコールと言わんばかりにテーブルに残っていたキムチなんかを食べちゃう。そうするとまたちょっとアイスとかも欲しくなって、うーん、エンドレス。外食時ならまだしも、自宅でのごはんでのデザートは危険極まりない。
食後のデザートさえやめれば、ダイエットできるという方も多いんじゃなかろうか。そこで本日は、最近食した「デザート代わりになる豆腐っぽいもの」をご紹介したい。豆腐っぽさにこだわったのは、あのツルンプルン食感と、まったり感、そして乳白色が、デザートを欲する五感を満たしてくれると感じたからである。
最終的には「冷ややっこ」で満足できれば勝利だと思うが、まだその境地には至れないという方に、以下3種の「豆腐っぽいもの」をご提案する。
代用レベル1
紀文の風味とうふシリーズ「ココナッツ」(100円前後)
甘くなきゃデザートじゃない!とおっしゃる方は、ここからスタート。
「紀文」の「風味とうふ」ということは惣菜扱いであり、この商品は豆腐コーナーに陳列されているのだが、「ココナッツ」のキーワードが不穏な空気を醸し出している。おそらくお客さんの多くも警戒している。ゆえに売れ残っての3割引。
原料を見てみると、豆腐要素はおろか、惣菜要素が…ない。
ココナッツミルクに、ココナッツオイルに、チアシード。ミランダ・カー的なものばかりじゃないか。しかし一方で果糖やデンプン類も含まれているようで、察するに「ココナッツプリン」である。
おかげさまで、112キロカロリーなうえに炭水化物量も15.6グラムもある。
とはいえスーパーカップやきのこの山を食すよりもはるかにヘルシー。あまりストイックにならず、気軽にいきましょう(自分に言い聞かせ)!
開封してみると、こんなかんじ。
あぶら粘土みたいな色してやがる…今年30周年なんでドラクエの波に乗っておくと「はぐれメタル色」を淡くした感じ。
チアシードが入っている都合上、スプーンですくい上げるとこんなことに。
おたまじゃくし的外観。
お世辞にもおいしそうな見た目ではないが、口に含めば、あらびっくり。まさにココナッツプリン!おたまじゃくしならぬチアシードは、タピオカのような食感だ。
ほどよく粘り気があり、のど越しに食べごたえを感じる。食べ終わったときの満足感が高く、「脱デザート習慣」のデビュー戦にもってこいだと思われる。
ぜひお買い求めいただき、終売の危機をみんなで防いでいければと存じます。
代用レベル2
相模屋の「マスカルポーネのようなナチュラルとうふ」(200円前後)
あの「ザクとうふ」の相模屋さんから発売された、少々リッチなこの商品。
セブンイレブンのデザートコーナーに陳列されており、その事実からも「デザート寄り」であることが覗える。(東急ストアの豆腐コーナーにもある)
はちみつが添付されており、マスカルポーネチーズさながらの楽しみ方ができるというが、そうか、マスカルポーネってそうやって食べるのか…ティラミスの材料くらいの認識しかなかったわ…。
さて、商品名でそう宣言しているくらいなのだから、チーズのように濃厚な風味と食感が楽しめるのだろう。
はちみつ5グラムを含んでいるとはいえ、1カップ120グラムで179キロカロリーというのはなかなかのもの。(はちみつ5グラムで15キロカロリーくらいなので)
添付のはちみつはアルゼンチン産だそうで。糖質が気になるならば、はちみつは使わずにありのままの豆腐でどうぞ(これは喉が痛くなった未来の自分のためにとっておきましょう)。
蓋をあけると、
豆腐がプリン色。濃厚さの証なのか?
すくった感触も焼きプリン的。
おどろいたのは、カップのフチのほうにある豆腐の表面が固まっていて、湯葉のような状態になっていたこと。上記写真でいうところの、少し色が濃い部分がそれである。
いざいただいてみると、濃厚でとろりとした食感にまたびっくり。
濃厚な豆腐というと、「俺は大豆だァァ!」と言わんばかりに、大豆の風味が口の中に殴り込みに来るようなイメージがあるが、こちらの豆腐は、「ども、大豆っす」くらいのテンション。いや、ちがうな…さすが200円もするだけあって、どこか上品。「うち、大豆どす」…ってそれじゃ舞妓さんだよ…でもそんな感じ、上品なのです。
せっかくなのではちみつをかけてみたけれど、それはそれでおいしいものの、豆腐オンリーの感動が強すぎた。なのではちみつ不要。
豆腐のあらたな地平を見た気がする。
代用レベル3
無糖ギリシャヨーグルト全般、でも特にトップバリュ(115円くらい)
もう甘味は卒業できた。食後の「あともう1品」欲求さえ押さえられれば…という方はこちらをお試しいただきたい。
「パルテノ(130円くらい)」「oicos(150円くらい)」など、最近ヨーグルト界の一角を占めるようになったギリシャヨーグルトである。
もはや豆腐っぽさなんて見た目だけ!でも躊躇なんてしていられない。あとちょっとだけ聞いてください。
水切り製法でつくられていることから、水分が少なくカッテージチーズのような食感が楽しめるのが最大の魅力。従来のヨーグルトはつるんと飲み込みやすいが、こちらはまったりと口の中にへばりつく感じ。
…と書くとネガティブな印象を持たれるかもしれないが、それだけ食べごたえがあるのはすばらしいこと。
フルーツソースがかかったもの、バニラ風味のものなどなど、風味の種類もまた数多存在するが、ここまできたら無糖一択でしょう。
どれもおいしいけれど、断然おすすめは、価格の面で優位なトップバリュの「ギリシャヨーグルト」。
カロリーも控えめ。
会社に持ってきたときのものを撮影したから、かなり寄っちゃったなあ。
通常は平らなので、ご安心を。
これをスプーンですくうと、
水切り製法ゆえの「ヨーグルトのかたさ」!
まさにカッテージチーズを食べているときのようなさわやかな酸味とまったり食感の両方が楽しめて、無糖でも満足感十分。むしろクレイジーソルトあたりをかけたほうがおいしいんじゃないか?
ダイエット云々関係なしに、どれも驚きのあるおいしさだったのでぜひともお試しを。夏に向けてお互い痩せられたらいいですね。グッドラック!