言いたいことやまやまです

自意識過剰なアラサーOLの言いたくても言えないこといろいろ(食ネタ多めで)。

【食メモ】千葉の壊れたバスのなかでスッポン鍋をいただく

スッポンを食べに行こうとお誘いいただいた。千葉・成田方面にある猟師さんが営んでいるお店で、誘ってくださった方は、同じお店で秋に絶品の鴨料理をいただいてきたのだとか。そりゃ、行かないわけがないでしょう。
二つ返事で参戦表明、ゴールデンウィーク最終日に私は品川駅にいた。

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旅立ち、小林駅へ

通勤時の通り道でしかなかった品川駅、セブンティーンアイスの自販機があることを初めて知った。旅情。

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世の多くの人はセブンティーンアイスが好きだと思う。そしておいしいと思っている。しかしそれは味そのもの以上に、あのなんとも言えぬ形状のスティックから醸し出される”思い出”への評価なのだろう。センチメンタルは最高のスパイス。

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上野東京ラインで我孫子の方へ。最終目的地は小林駅である(どこだ?)。それにしても、鉄道への関心が皆無であることがよく伝わる写真となった…。テンションは伝わりますよね?高いです。

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旅の道中の友は酒である。プラカップに、手製のカップホルダー。旅の手練れがいると移動時間も豊かなものになるなあ。

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おつまみにどうぞ、といただいた。
こ、これ…3月3日放送の「タモリ倶楽部」で絶賛されていたシロモノ…!

価格.com - 「タモリ倶楽部 〜東京駅の地下で発見!車内販売秘密基地〜」2017年3月4日(土)放送内容 | テレビ紹介情報

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ザ・つまみと言わんばかりのまろやかな風味と香り。熱燗といっしょに、口の中でふやかしながらつまみたい。

すっかりいい気分になったところで、我孫子駅に到着。そこから乗り換えてすぐのところにあるのが、

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小林駅。ちなみに隣は木下(と書いて”きおろし”)駅である。苗字大集合。

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それにしても小林駅、静か…気持ちいい。

ここから、1日数本という貴重なコミュニティバスで移動する。10名だったのでほぼ貸し切り状態となってしまった。ワイワイ賑わう車内、乗車していた地元のご婦人に「どこへ行くの」と尋ねられた。幹事が店名を答えると

「ああ、あの壊れたバスみたいなところね。変なもの出すところ」

秋に鴨を食べに行ったメンバーは「そうそう」とにこやかに応じていたが、「変なものを出す壊れたバス」とは何なのか。

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ふと視線を上げて目に入ったのは「コスプレの館」なる施設の広告だった。「話題の」という装飾語がどこか虚しい。なぜか脳内では閣下が「蝋人形にしてやろうか!」と問うてきた。壊れたバス、変なもの、蝋人形…ふむ…。

10分ほどはバスに揺られていただろうか。「着きましたよ」と言われて降りてみれば、この光景である。

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♪野に咲く花のように~(裸の大将)

なんとのどかな光景でしょう。壊れたバスなんてどこに…と振り向くと

 

 

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なんかある…

この門をくぐっていけば、トトロの森に辿りつけるのかしら?

 

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ぐるっと回りこむと、見事なまでの「壊れたバス」

 

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ここがお店だ…!※隣の壊れたバスは厨房+お座敷

知る人ぞ知る、鴨をはじめとするお料理がいただけるお店「きよみ」さんです。
ところでこの写真、加工時に少しフィルタをいじってみたら下記のようなことに。

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蝋人形にされかねん。


でも、中はきれいでとっても快適。

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バス通に聞けば、貴重な車体だそう。各界の著名人も訪れているようで、店内というか車内にはさまざまな方の写真が飾られていた。元祖トレンディエンジェル・石田純一氏の姿もあった。

「壊れたバス」でいただく「変なもの」とは

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お通しとしてあらかじめテーブルに用意されていた「モツゴ」の佃煮とニンニクの漬物。このニンニク、絶対においしいけれど食べ過ぎたら絶対に悪臭を放つことになってしまう。最初からこんなトラップを仕掛けてくるとは、さすが猟師さんだ。

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そして、モクズガニ。ひとり2杯いただく。

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こだわり食材なのに、お皿に茶目っ気があるところがいい。

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パッカーンと割って、いただきます。塩気があっておつまみに最高。カニを食べ始めると人間は黙るのだと教えられて生きてきたが、壊れたバス車内、ひたすらに大賑わい。

賑わいにガソリンを注ぐかのように、目前にメインディッシュのスッポン鍋が降臨する。

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たっぷりすぎるネギに封をされていた鍋、おたまで少しかき回せばすっぽんのお肉がごろごろと。

甲羅でも浮いていたらどうしようかと思ったが、見た目は完全に魚介鍋だ。おたまの背後にひそやかに写りこむガメラ的なものが、頭。まんなかの黄色いのは、すっぽんのキンカン。

見た目は魚介鍋だが、食感は肉々しく、それでいてコラーゲンのトゥルン感もある。なにより、やさしい塩気のある味付けがちょうどよくて大変においしく、箸が止まらない。すっぽんっておいしいんだ!初体験に感動する。新鮮なすっぽんで、調理が絶妙だからなんだろうなあ。ネギとの相性も抜群。

ああ、満足したと思ったところで

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「はい、鴨鍋でーす」

鍋に次ぐ鍋。鍋リレーだ。中華の火鍋屋さんとかで、ひとつの鍋に「~」みたいな形の仕切り板が入っていて、赤い鍋と白い鍋を同時に食べられますというのは体験済みだけれど、独立鍋が連投されるとは思わなんだ。ちなみに季節は初夏です。

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でも、おいしいからどんどん食べられちゃう。鴨は鴨でも、猟師さんが仕留めた鴨だ。いつも見ている薄切りにされた肉だけでなく、こんな部位まで入っている。噛むと、牛とも豚とも鶏とも違う肉の味が広がった。うまい。冬の鴨を冷凍しておいたものとのことで、秋に来ればもっとおいしいものが食べられるらしい。これよりおいしいなんて、どんなことになるんだ。

すっぽん鍋の塩味とは全く異なる醤油味。ネギがまたうまいのなんの。

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〆はうどんで。こればかりは糖質を気にしていても食べちゃう。「うどんを食べる」という行為は「蛍の光」に匹敵する効果があると思う。五感を通じて「そろそろ帰らないと」という切ない気持ちを掻きたてられる。

壊れたバスのなかでスズメバチを食らう

うどんを食べ、さあ帰ろうかというフェーズで、なんと「スズメバチ酒」が発注された。名残惜しい会は、ついつい最後にお酒を頼んでしまうものです。

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立派なのがいるな…。

アルコール度数の高い、カーッとなるお酒は好きなので大いに楽しませていただいた。しかし楽しみすぎている酔っ払いたちは「中のスズメバチって食べてもいいと思う?食べられると思う?」と盛り上がりだす。定食のパセリを食うか残すか論争のテンション。私はパセリも刺身のツマもエビフライの尻尾もなんでも食べますよ…

こんな話し声が聞こえたのでしょう、マスターがこんなものを作ってくれました。

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うわあ (*^。^*)

せっかくなので、いってみましょう。

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幼虫。かなり小さいので、そう言われなければ全くわからない。しかも揚げ油がいいのか、塩コショウ具合がちょうどいいのか、はたまた幼虫そのものがおいしいのかわからないけれど、ぷちっとクリーミーでめちゃくちゃうまい。結構食べてしまったなあ。

しかし、戦いはこれからです。

 

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2種類いて、こちらは白い方。雄雌や種類を確認するのを忘れちゃったなあ。

それにしても、幼虫は本当に見た目では虫とわからなかったけれど、これは外観からの「スズメバチだよ!」という自己主張がすごい。いまAmazonビデオで「Vガンダム」を観ているものだから、ついついシャッコーなるザンスカールのモビルスーツを思い出した。

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黒い方。見れば見るほど「おしおきだべぇ~」。くっ、なんも悪いことしてないのに!しかしいただいた機会を無駄にはすまい。おりゃあと口の中に運んで咀嚼してやった。

……幼虫は本当においしいと思ったけれど、成虫は「ん、まあ、食べられるね…」というのが素直な感想です。その割には成虫も何匹かいただきました。元気が出た気がする。

下界に帰ろう

かれこれ3時間超、壊れたバスのなかで変なものを食べてわいわい過ごしていた。コミュニティバスのおばちゃんによる「きよみ」さん評はシンプルでいて的確だったのだ。

バスを降りると陽が傾き始めていた。

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1時間に1本のコミュニティバスは、再び完全なる貸切状態。酔っ払いたちは小林駅から成田駅へと向かう。

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ここからグリーン車に乗って、めいめい帰路についた。おうちに帰るまでが蝋人形の館です。間違えた、遠足です。

大人になるって、いいなあ。最高のゴールデンウィーク最終日でした。

「きよみ」さんは予約をするのが難しいお店とのことで、遠足リーダーに改めて感謝。鴨の季節にまた伺えますように。でもそのころは17時で真っ暗なんだろうなあ。バス、怖いだろうなあ…。

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