言いたいことやまやまです

自意識過剰なアラサーOLの言いたくても言えないこといろいろ(食ネタ多めで)。

グランドハイアット おフランス料理 (1)

六本木の外資系高級ホテル・グランドハイアット

結婚式で招かれて一度行ったきりである。

 

我が人生に、このホテルとご縁なし。

 

トイレで手を洗い、そこに設置されていた、紙でもハンドドライヤーでもなく「ハンドタオル」でゴシゴシと水分を拭いながら確信した。

うずたかく積まれたハンドタオル、1枚くらい持って帰ってみようかと思ったが、悪魔に魂は売らなかった。

かわりに、あわせて置かれていたハンドクリームを3プッシュして、ふんだんに手に塗りつけておいた。いいにおいだった。

もう、来ることはないのだもの。記念である。

 

 

グランドハイアットとのご縁

それから早何年であろうか。

私は会社の催し物でビンゴゲームを嗜み、その結果、再びグランドハイアット氏と巡り会うことになったのだった。

景品として、ハイアットのお食事券を入手したのである。

参加したときは、まさかそのようなことになるとは思いもしなかった。

 

そもそも、ビンゴゲームなどに期待をしたことがない。

夢を持たない、現実に疲れた「今どき世代」なのだ。

最近ではお年玉付年賀ハガキだって、当選番号と照合していない。

何かが当たる、もらえるなど、そんな幸せなことが我が身にふりかかるはずがないのである。

望んでいた仕事をして、餓え知らずで、安物ながらも衣類に選択の余地があり、家族健在。

これ以上を求めて、叶うことなどあろうか。いや、ない。

 

結婚式の二次会やらなんやらのビンゴなどは、同級生一団で「1軍」と称される人々がかっさらっていくに違いない。

そういう人が当たらないと、場が盛り上がらない。

3軍、否、5軍?ええい10軍でいいや、そんな私クラスは平々凡々と、淡々と日々を重ねて生きようではないか。

がっかりするので、期待に力を使ってはいけない。

 

・・・と、ビンゴシートのど真ん中に穴を空けながら、思っていた。

 

一向にシートに穴が空かない私をよそに、リーチだ、ダブルリーチだと騒ぎ立てるやつは嫌いである。

「Bの6」と言われて、「エッ、何!?何の6?」と大声出しているやつは好ましくない。

なんでもいいから、騒ぐなら当たってからにしてよ。

6はBの欄にしかないよ。

 

・・・と、いつも思っていたのだ。

思っていたのだ、その日までは・・・。

 

いつものごとくビンゴが始まり、適当に受け流すはずだったのだが、聞き流せないほどに、手元のカードの番号が発表されていく。

どんどん穴が開く。

 

(う、うおお、リーチ・・・まだ5つくらいしか番号発表されてないのに・・・)

 

「さあ、リーチの方はいますか!?いたら前の方に出てきてくださいね!」

 

周囲を見渡しても、いつもいるはずの「リーチ主張族(結果的にビンゴに至らない)」がいない。

もしも、次に私がビンゴになってしまったら・・・。

 

スピードワゴンよろしく「ビンゴ会場をクールに去るぜ」などと言っていられない。

今日はだめだ。気持ちに熱が・・・!

なんだかんだで人間に生まれてしまったため欲深い私は、賞品をいただきたくなってしまった。

「ビンゴ嫌い、めんどくさい」と、会場の1番後ろに陣取りしていたことが仇になるとは。

リーチ主張をしないまでも、じわりじわりと立ち位置を前の方にずらしながら、次なる番号を待った。

 

2~3回不発に終わったが、ついに。

番号発表8つ目くらいのタイミングでビンゴしてしまったのである。

目の前の穴だらけの紙は、私だけどこかですり替えられていたのではないか。

ドッキリでしたー、テッテレー!とか言って「大成功」看板が持ち出されるのでは・・・いや、私はこの群衆のなかでそれほど注目されている人間ではない・・・誰がこんな荒業を。

シートを持つ手が震える。宣言しなければ・・・わ、私はここにいます、と・・・。

 

「ビンゴの方はいらっしゃいませんかー!?」

 

司会のお姉ちゃんの呼びかけに対し、会場は「まださすがに、ねぇ」という雰囲気。

私は全速前進しながら手をぶんぶん振って、「ハ、ハ、ハーイ!」と騒ぐことになってしまった。 

 

ビンゴ界における自己主張一派に見事仲間入り。

もう、一派の悪口も言えまい。

 

こうして、グランドハイアット東京の食事券(ダイニングサティフィケート)を手にしたのであった。

 

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手渡された封筒には「グラハイ食事券」と手書きされた付箋がくっついていた。

グランドハイアットにご縁がある人は、かの施設に親しみを込めて呼ぶのか・・・「グラハイ」と。

 

「ぐらはい」

 

たどたどしく読み上げた途端、私にもご縁が生まれた気がして少々嬉しくなった。

さらに、やっぱりというかなんというか、壇上に立って「いまだビンゴに至っていない者たち」に挨拶をする機会も得てしまった。

会場全体の「誰だろう」という眼。ああ、盛り上げられずすみません。

まさに「頭が真っ白」になり、気の利いた言葉も浮かばず、

 

「いやあ、ビンゴって本当に当たるもんですねえ」

 

と、水野晴郎調のお礼の弁を述べることしかできなかった。

 

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